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【特集】PTA会長 大友さんに聞いてみた! 後編「PTA会長の日常、これからのPTAについて」

【特集】PTA会長・大友さんに聞いてみた!前編の記事は<こちら>から。

会長になった経緯

――そもそもなぜ大友さんはPTA会長をやろうと思ったのでしょうか?またどのようにして決まりましたか?

 

いやーあの役員決めの空気をかえたくて(笑)。

以前から知り合いだった仲間たちが、一緒にやろう・やるよ、と言ってくれたのも決め手でした。

 

コロナ禍でのPTA

――昨年につづき今年も新型コロナの影響で、これまでのような対面の打合せをしにくい状況ですが、どんな風にされていますか。

 

コロナ禍でオンラインでのやりとりが一般化しているので、Zoomをつかって相談しています。チャットツールも使っていますが、タイムラグが生まれるのと、文字だとニュアンスが伝えにくいので、ぱっと相談できるZoomは重宝しています。逆に学校に集まって相談しなきゃ、みたいなことはなくなりました。

 

家庭とのバランス

――日々、大忙しの大友さんは、家では母でもあり妻でもあるわけですが、ご家族はなんておっしゃっていますか?

 

嘘をついてもしょうがないので言いますが、6月の総会に向けて準備が忙しい3~5月は家族にかなり負担をかけました。 

PTAって子どもや保護者のためなのに、自分の家族のためにはなってないな、とも思いました。役員の業務の見直しをしないと、今後、役員の立候補はでないんじゃないかと思います。一方で息子もだいぶ成長していて、大変な私のことをわかっているので家事を手伝ってくれます。母親がよく学校にきていることには喜んでくれているようなのでそこは救いですね。

 

(そうそう、子どもって親が学校のことをやっているとわかると、なんだか嬉しそうな顔しますよね、と一同)

 

取材は6/19(土)PTA室で行われました。
取材は6/19(土)PTA室で行われました。

 

フルタイムでは絶対できないと言われた

私はシフト勤務で、平日に休みをとることができるのでなんとかやっていますが、最初、フルタイムの人は会長はできないだろう、と、たくさんの人に言われましたね。会長になることが決まってからですけど(笑)PTAは平日の会議や稼働が多いので、それが理由だと思うのですが、それぞれの会議は1時間半から2時間なので、在宅勤務と併用するなどしてうまくやることはできるかもしれません。

 

――今のままだと、大友さんが分身の術で3人くらいにならないとですもんね。共働き世帯も増えていますし、フルタイムで働いている人ができないというのは不公平でもありますし、介護中の方や産後すぐの方が役員になってしまった際、つらい状況になってしまうかもしれません。

誰でもできる、無理の少ないPTAにすることが求められますね。

 

山のようにやることはあるので、今後は役員に集中する業務を分担するためにも、役員の人数などを増やすなど会則の見直しも考えていかないといけないと思います。

「不明瞭」「負担」「不公平」の3つの「ふ」を変えていきたいです。いきなりはむずかしくても、少しずつ。

 

※3つの「ふ」について詳しくは<PTAアンケート結果よりご提案>をご覧ください。

 

 

――では、PTAをやるメリットはなんでしょう?私自身は子どもが低学年(2年生)なので、コロナ前の天沼小学校のことを知らないのですが、学年をまたいだ保護者同士のネットワークができるというのは利点ではないかと思います。

 

そうですね、コロナ禍で情報を取得するのが難しくなっているなか、学校生活になれていない低学年の保護者さんはPTAをやることのメリットはたくさんあると思いました。また、防災の意味でも、地域に知り合いができることは安心につながると思います。

 

多くの人をまきこみたい

――実際、広報委員会でも、雑談ができるLINEグループを作ったところ、水着のゼッケンの位置はここでいいのか?テイクアウトできるおすすめのお店はここ!など、情報交換がされるようになりました。低学年の保護者の質問に、高学年の保護者が答えてくれたりと、いい関係がうまれています。これもまた、PTAのメリットかもしれませんね。

 

それでは、最後に一言お願いします。

 

PTAって「やらされる」イメージがあって、印象が悪いかもしれないですが実はそうではない、ということを伝えていきたいです。保護者会のときにフリップをもって説明にまわったりもしましたが、保護者の皆さんと、直接お話できるいい機会でした。全員が納得するのは難しいですが、なるべく多くの人の意見を聞いて、変えたほうがいいことは変えるようにしたいです。

 

また、理想を言えば、業務を細分化し、みんなが少しずつできることをやる、たとえば有志のITチームを作るなどしていきたいです。なぜPTAが必要かを知っていただき、まずは、「やってみようかな」「自分にもできるかな」と思ってもらうことからだと思っています。

 

PTAに正解はありません。学校に関わるみなさんで活動していけるよう、これからもご協力よろしくお願いいたします。


PTA会長って、遠い世界の遠い人、という印象がありましたが、本音トークを聞くことができて、PTAの世界をとても身近に感じることができました。

また、「子どものためにある」と思っていたPTAは、実は「保護者のためでもある」だったことがわかり、とても勉強になりました。

大友さん、お忙しいところ、ありがとうございました。

 

天沼小学校 PTA会長大友さん

子どもとパパとの3人暮らし。

毎日5時起き、9時出勤、19時帰宅、21時からPTA連絡業務をすこし、23時には就寝。

「必ず6時間は睡眠をとるようにしています。朝起きてスッキリした頭でPTAの書類作成をしています」